昭和を代表する国民的歌手として、数々の名曲を世に送り出した藤山一郎さん。
その功績が認められ、1992年(平成4年)に国民栄誉賞を受賞しました。
しかし、この栄誉ある受賞には、あるNHKのテレビ番組が大きく関係していたといわれています。
さらに、授賞式では80歳の藤山さんが、車椅子から立ち上がり、ある名曲を披露するという感動的な場面もありました。
今回は、藤山一郎さんが国民栄誉賞を受賞した理由と、受賞の決め手となった番組、そして授賞式で見せた歌手としての誇りに迫ります。
藤山一郎が国民栄誉賞を受賞!評価された功績とは?
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藤山一郎さんが国民栄誉賞を受賞したのは、1992年(平成4年)5月28日です。
受賞理由には、歌謡曲の世界で独自の境地を開拓したことに加え、長年にわたって国民に希望と励ましを与え、美しい日本語の普及に貢献したことが挙げられました。
藤山さんといえば、「丘を越えて」「東京ラプソディー」「青い山脈」「長崎の鐘」など、時代を超えて親しまれる名曲で知られています。明瞭な発音と格調高い歌唱は、多くの人々を魅了してきました。
また、藤山さんの魅力は、単に歌唱力が高いということだけではありません。東京音楽学校(現・東京藝大音楽学部)で本格的な音楽教育を受けた藤山さんは、クラシック音楽の素養を生かしながら、大衆に親しまれる歌謡曲の世界でも活躍しました。
正統な音楽技術と豊かな表現力を、国民に愛される歌謡曲へと結びつけたことが、藤山さんの大きな功績だったのです。
藤山一郎の受賞を決定づけたNHK番組とは?
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藤山さんの国民栄誉賞受賞には、あるテレビ番組が重要な役割を果たしたとされています。
それが、1992年3月28日にNHK総合で放送された『幾多の丘を越えて―藤山一郎・80歳、青春の歌声』です。
この番組を見た衆議院議員の島村宜伸氏が、当時の自民党幹事長だった綿貫民輔氏に国民栄誉賞の授与を提案したことをきっかけに、政府が検討に入ったといわれています。
さらに、NHKアナウンサー出身の参議院議員だった高橋圭三氏も、福田赳夫氏を通じて政府に働きかけを行いました。
こうした動きが重なり、藤山さんの長年の功績が改めて注目されることになったのです。
80歳を迎えてもなお、人々の心に響く歌声を届けていた藤山さん。
その姿は、歌手として歩んできた人生の重みを感じさせるものだったのでしょう。
国民栄誉賞の受賞は、長年の活動が評価された結果であると同時に、テレビ番組を通じて、その功績が改めて広く認識される契機にもなったのです。
藤山一郎が授賞式で披露した「歓喜の歌」とは?
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当初、授賞式は1992年4月25日に予定されていました。
しかし、藤山さんは坐骨神経痛を患って入院していたため、式典は退院後の5月28日に延期されました。
授賞式の会場となった首相官邸に、藤山さんは車椅子で姿を現しました。
ところが、会場に入ると車椅子から降り、杖をついて歩いたと伝えられています。
そして、授賞式で披露したのが、ベートーヴェンの交響曲第9番で知られる「歓喜の歌」でした。
藤山さんは、東京音楽学校時代の恩師クラウス・プリングスハイム氏の指揮で、日比谷公会堂において独唱した経験があります。
この日は、その思い出にもつながる楽曲を、伴奏なしで歌い上げました。
ここで注目したいのは、藤山さんが歌謡曲の歌手としてだけでなく、クラシック音楽を学んだ声楽家としての一面も披露したことです。
大衆音楽の藤山一郎と、声楽家・増永丈夫という二つの顔を示した授賞式は、長年にわたる音楽人生を象徴する場面となりました。
なお、藤山さんはスポーツ選手を除く国民栄誉賞受賞者の中で、初めて存命中に受賞した人物とされています。
その栄誉は、藤山さんの音楽家としての歩みを語るうえで、忘れられない出来事となりました。
まとめ
- 藤山一郎さんは1992年5月28日、歌謡曲の発展や美しい日本語の普及への貢献が評価され、国民栄誉賞を受賞しました。
- 受賞の決め手となったとされるのは、同年3月28日に放送されたNHK番組『幾多の丘を越えて―藤山一郎・80歳、青春の歌声』です。
- 番組を見た島村宜伸氏の提案などをきっかけに、政府による検討が進められました。
- 授賞式では、体調が万全ではない中、車椅子から降りて歩き、ベートーヴェンの「歓喜の歌」を無伴奏で披露しました。
- 国民栄誉賞は、藤山一郎さんが歌謡曲とクラシック音楽の両面で築いた功績を象徴する、人生の大きな節目となったのです。
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藤山一郎は園遊会の3カ月後に死去!墓碑に刻まれた曲とは? | トレンドの光と影
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